MATSUKASAのひねくれ中華ロード。

びんぼーな中の人が中華パーツでそれとなくスポーツバイクなライフを過ごそうと足掻く、やる気のなーいブログです。

無印カーボンフレーム ハンガーは某S社のパクリじゃない?軽量(型)フレーム

フレームは形こそ違えど構造物には必ずそう呼ばれる部品があります。なにかを作るときには中心となるものです。フレームの良し悪しで出来上がるものの性能が決まるといっても過言ではない、そんなパーツです。

 

 

 

そして昨今の自転車界においてフレームの主流はカーボンとなりました。手間は掛かりますが、形状・重量・剛性のコントロールが他の素材に比べ圧倒的に容易です。

 

 

 

長らくクロモリの時代が続き、軽量を求めてアルミへ、そしてさらに軽く形状を改善すべくカーボンへ。次世代の素材の話はチラチラ見えますが、まだまだ机上の空論の段階でしょう。ポイントに対しての衝撃への脆さという欠点を解消できれば、東レは半世紀は安泰でしょう。

 

 

 

そんなカーボンフレームがエントリーモデルにまで及ぼうとしている今、気になるフレームをみつけました。

 

 

 

もはや樹脂の高級雑貨

 

今回購入したディスクロードカーボンフレーム、ちょっと高い雑貨みたいな値段で売られていました。

 

 

 

お値段なんと¥32,000!仮にもスポーツ機材とは思えない値段です。おーべりーちーぷ!

 

 

 

例に漏れず関税は免れました。浮いた分チェーンに回せます。ウキウキでクランクもよく回ります。

 

 

 


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例のCOVID-19の影響か、シンガポールで二ヶ月近く止まったままでしたが、無事我が家に到着しました。箱はベッコベコです。

 

 

 

経由国によってはこのように荷物が動かないので、カーボンなどの壊れやすいものは速達のオプションをつけることで破損のリスクを下げることができます。

 

 

 

まぁ直ぐに無くなるものでない限りは、海外通販で買うのを控えたほうがいいかもしれません。現状の空港は荷物でごった返し、人員も少なくなっているのは容易に想像できます。その状況下での荷物の扱いは…。

 

 

 

ですがこんな状況でも物流を滞らせまいとする関係者の皆々様には感謝しかありません。”物流の停止=現代文明の滅亡”の一因でしょうから。

 

 


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ミイラの御目見えです。箱は華奢、中身はグルグル巻きの厚焼きたまごが中華セラーの象徴です。

 

 

 

2ヶ月の激闘の痕跡

 

そんなことをいいながら速達オプションをつけなかった私ですが。はい、ちゃんと激闘の痕が残っておりました。

 

 

 


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名誉の傷痕だぁ!!

 

 

 

幸い傷は浅そうです。ちょうど梱包材で覆えていない部分にあったので輸送中に擦れでもしたのでしょう。叩いてみても金属のような響く高い音がするので内部クラックは無さそうですね。

 

 

 

深淵を覗く

とまあ音で確認しても覗いてみたくなってしまうのが人の性です。

 

 


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幸いにも覗きに適した穴がたくさん空いていますので覗いちゃいましょう。

 

 

 


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BBシェルのフチに塗装がダマになって盛りあがっている部分がありますね。反ドライブ側にも多少バリのようなものがみられました。これはヤスリでなんとかなります。

 

 

 

内側の圧入部は特に問題ありません。実際にBBを入れてみてトラブルが発生しないことを祈りましょう。

 

 

 


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ヘッドチューブを下より。トップのベアリング受け内側にエポキシがムニュっとしてますけど、直接コラムが当たる部位では無いので良しとしましょう。

 

 

 

カーボンシートの方向は揃っているようで、綺麗なパターンになっていますね。

 

 

 


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ただいただけない部分も確かに存在します。シートチューブ内部のフレーム接合部にエポキシがはみ出ていてポストが深くささりません。さすがにここは削れませんが、刺さり自体浅くはないのでポストカットで対応しましょう。

 

 

 

考え浅くコストカットした代償ですね。戒め戒めー。

 

 


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対してシートポストの内部はなかなかに整っていました。なんで。

 

 

 


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厚さも均一。フレームに挿してクランプで固定してもセンターはずれていないので精度も大丈夫でしょう。

 

 


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そしてディレイラーハンガー。このハンガー、同じ形状の物を探っていたらまさかのSC○TTのロードと一致しました。

 

 

 

というかこのアクスルのメスネジ別体でM4ネジ止めハンガーはユニバーサル規格なのでしょう。他の中華フレームでもよく見かけます。

 

 

 

アイヤーなところも勿論ある

 

値段が値段ですからブランドものではあり得ないところもあります。美観に関するものがほとんどですけど。

 

 

 

窯入れ時に細かい異物が侵入して発生したと思われる小さな窪みが2つほど見受けられましたが、細かいので省略します。チェーンステーとリアエンドの外側は使っていれば必ずガリ傷がつく場所ですし。

 

 


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それ以外だとフロントアクスル。抜こうとするとここで引っ掛かります。フンッと引っ張れば抜けました。と同時にスルーアクスルキャノンが盛大に放たれました。発射された弾頭を鑑識に回しましょう。

 

 

 


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んーリアに比べ多少歪んでいるような気もします。リアもあまり精度がよくないようなので後々交換しましょう。代替え品も中華ストアにたくさんあります。

 

 


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あと内装ルートのキャップがシフトとブレーキ逆になっていました。これを見て、現地の自転車知識のないパートさんが最終行程で作業している姿が想像できます。微笑ましいですね、はは。

 

 

 

以外と大丈夫そうな真っ黒カーボン

 

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細かいところは手を加える必要がある今回のフレーム。まだ乗れる状態ではないので真価はふめいですが、歪みや亀裂、欠損などなく好印象です。

 

 

 

内部の処理の甘さは程度はあれどブランド物も同じでしょう。重要なのは塗装の仕上がりとロゴです。内部までこだわって製造しているのは各ブランドの自国製造ハイエンドくらい。製造時のガワのへこみ等もパテで埋めて塗装すればバレませんし。

 

 

 

フレームが安いのでフラットバー、そこそこホイールとミドルグレードコンポで組み上げて快速軽量通勤車にする選択肢もアリかもしれませんね。中華の可能性はむげんだァ!